ユリの花の彫刻が添えられたインド産M10のコンパクトなお墓を建立。久喜市寺院墓地
埼玉県久喜市にて、お墓・石材のお仕事をさせていただいております、木村石材店 石原です。久喜市寺院墓地にて、ユリの花の彫刻が添えられたインド産M10のコンパクトなお墓を建立させていただきました!
久喜市寺院墓地 新規建墓 インド産M10・カンボジア白御影石
ホームページをご覧になったお客様がご来店くださいました。墓地はすでに久喜市内のお寺の墓地にお持ちで、お寺の名前を伺って場所が分かりましたので、「あの新しい区画ですね」とお話して、お墓についてのご希望等を伺っていきました。
こちらはご提案図面です。お墓の形はいわゆるオルガン型で、弊社の施工例や資料を色々見ていただく中で気に入られた箇所を、「この部分とこの部分をあわせて」という具合で採り入れていきました。また、花の彫刻を入れたいとご希望でしたので、ユリの花とバラの花のデザインを10数種類ほどご提案して、その中から選んでいただきました。
こちらがお墓を建てる場所です。少しコンパクトな広さの区画になります。
工事が始まりました。土を掘り下げて根切りをしています。周りは汚さないようにシート等で養生します。
グリ石を入れてランマ―で転圧して地盤を固めます。
その後、鉄筋を組んで木枠の内側にコンクリートを流し込む準備をしました。ビニールはコンクリートが隣のお墓に飛び散らないように使っています。真ん中の木枠は土のままで仕上げます。
コンクリートを流し込み、バイブレーターで中の空気を抜きます。こうすることでコンクリートの密度が高くなり、基礎の強度も上がります。この後しばらく養生期間を置いて基礎が完成します。
工場での彫刻作業です。ご希望のユリの花は左上に彫刻します。あまり細かくない、大きめなものがいいとご希望で、10数種類の中から選んでいただいたものです。これが一番イメージにぴったりだなと私も思っていたので、気に入っていただけてよかったです^^ 中央は、「穏」というひと文字です。亡くなった方はとても穏やかな方だったそうで、この文字を入れようと前からお考えだったようです。
棹石側面と、墓誌の彫刻です。ゴムシートを石に貼り付けて彫刻部分をカットし、周りを養生して彫刻準備が完了したところです。このあとサンドブラストで彫刻をします。
現地では養生期間を終えて、基礎コンクリートが完成しました。真ん中の穴はカロートの下にあたる部分で土のままになっており、古いご遺骨をここから土に還すことができるようになっています。
手前の階段部分と、腰石兼カロートの壁石を設置したところです。
耐震ボンドをたっぷり塗布して、上に台石(芝台)を設置する準備をしています。今回はこの芝台がカロートの蓋石も兼ねているのでできる限りしっかりと固定するため、ボンドをたっぷりと2種類使用しています。内側の棚石の上が、お骨壺を安置する場所です。
据え付けが進みました。門柱部分は家名を彫刻するための表札を取り付けます。門柱は間口を少しでも広く感じられるように手前側をアーチ状にして、天面は手荷物を載せたりできるように平らにしています。軽くなら腰掛けることもできます。
芝台の上には羽目石と塔婆立てを設置しました。右側は墓誌台です。
お墓の台石を据えて、これから棹石を据えるところです。中央にステンレスの棒を入れており、棹石の底面に貫通させて固定し、地震などで棹石が倒れることがないようにします。免震のゴムマットと耐震ボンドも使ってしっかり接着します。
全体に目地入れをして、完成です! 石塔部分はインド産黒御影石M10、外柵はカンボジア白御影石を使用しました。
今回お客様がこだわられたポイントのひとつが、棹石上部の角の部分です。逆向きにアールがついたデザインで、墓誌や水鉢にも同じイメージでアールを使ったデザインを採り入れました。
ユリの花は、「穏」の文字とのバランスよく左上に配置しました。文字は2パターンご提案して選んでいただいたものです。今回使用したインド産のM10は濃い色合いなので、色を入れない素彫りでも彫刻がきれいに見るのも良い点です。
すべり止めの模様は、お客様のご希望でひし形のデザインにしました。少しザラッとした表面になっているので、濡れても滑りにくくなっています。
後方は大きな石製の塔婆立を設置、カロートには中の空気が循環して湿気が溜まりにくくなるように、空気口を付けています。
ご納骨はまだですが、お引き渡しは先日終わりました。今回のお施主様はご主人を亡くされた奥様で、お墓作りの時も亡くなったご主人様のお話になると涙ぐまれていたのですが、完成したお墓をご覧になった時も同じように涙ぐまれていて、思いのこもったお墓作りのお手伝いができて、本当によかったなと感じました。
このたびは、弊社にお墓作りのご相談をいただきましてありがとうございました。長い間安心してお参りいただけるように、しっかり頑丈に作っていますので、これからもどうぞお元気で長生きして、末永くお参りいただけると嬉しい限りです。何かお困りのことがございましたら、またいつでもお声かけください。
お墓の建立に関する記事
●久喜市寺院墓地にて、インド産M1Hの洋型墓石を建立。先代のお客様からのご紹介
●久喜市寺院墓地にて、約70cm四方のコンパクトなお墓を建立
●さいたま市営思い出の里にて、インド産黒御影石M10のお墓を建立