白岡市寺院墓地にて、茨城県産真壁小目石の高級感ある和型墓石を建立
埼玉県久喜市にて、お墓・石材のお仕事をさせていただいております、木村石材店 石原です。白岡市のお寺様墓地にて、茨城県産真壁小目石の高級感ある和型墓石を建立させていただきましたので、ご紹介いたします!
白岡市寺院墓地 新規建立 石塔:茨城県産真壁小目 外柵:カンボジア産OW-1
ホームページをご覧になったお客様からお墓の建立をご相談いただきました。お父様が亡くなられて、お母様と娘様でお越しくださいました。
お墓を建てることになったのは、久喜市のお隣、白岡市のお寺様墓地でした。以前にもお世話になったことがあるお寺様です。当社からは、車で十数分のところでした。
当社の施工写真やサンプルなどを見ていただいて、和型のお墓であること、白系の石にすることなどご希望を採り入れ、ご提案した図面です。石塔には、茨城県産の真壁小目を使用しています。石については当初から黒系の石は避けたいとご希望で、亡くなったご主人様のために「いいお墓を建てたい」とご希望でしたので、真壁小目をご提案しました。真壁小目は国産の白系の石といえば代表的な石で、久喜市内でも人気があります。国産の品質の良い石の中では比較的お求めやすい価格であることも理由ではないかと思います。外柵にはカンボジア産のOW-1という白御影石を使用します。
工事が始まりました。まずは土を掘り下げて基礎工事です。
今回は土を掘り下げている段階で地盤が少し弱いように感じたので、念のため杭打ちを行うことにしました。杭打ち機を使って、必要な場所に樹脂杭を打ち込みます。
杭打ちが終わったら、通常通り基礎工事を行います。割りグリを入れてしっかり転圧して固めます。
地盤を固めたら、鉄筋を組んで木枠を組みました。手前のピンク色の紐は、基礎がまっすぐになるよう目安にするものです。右隣のお墓は、コンクリートが飛び散って汚れないようビニールで養生させていただきました。
コンクリートを流し入れて、バイブレーターをかけています。コンクリートの中の空気を取り除いて密度を高め、より丈夫な基礎になるようにします。
表面をきれいにならしてしばらく養生し、基礎コンクリートが完成しました。表面をきれいにならして仕上げることで、しっかりと石を据え付け固定することにつながります。
石の据え付けが始まりました。入口左側の門柱です。2種類のボンドをたっぷり使用してしっかり接着します。お写真にはありませんが、石を接着する部分には粉がついています。そのまま接着すると弱くなってしまうので、毎回ブロワーで粉をきちんと取り除いてから接着しています。
下まわりの据え付けが進みました。これから奥の納骨室部分を据えていきます。
お墓の奥です。石と石の継ぎ目部分はのボンドでしっかり接着していますが、さらにL字金具を取り付けて強固に固定します。基礎と石も固定して、地震などでもずれない強度の高いお墓にするためです。
納骨室が組み上がってきました。中央が納骨室で、左右は石貼りをするところです。貼り石の下には受け石を入れて強度をもたせ、その周りに砕石を入れます。一般的には、ここに砕石だけを入れて石貼りをしているお墓も多いと思いますが、当社は長い将来石貼りが下がってしまうことがないように、必ず受け石を設置するようにしています。万一のことも考えて念には念を入れて施工しておくことで、末永く安心してお参りいただけるお墓にするためのこだわりです。
左右に石貼りを行い、納骨室の手前に縦蓋を取り付けました。
納骨室内はこのように仕上がりました。奥に底板を敷いて、基本的にはここにお骨壺を安置します。久喜市で一般的に使われる7寸のお骨壺であれば、底板以外の場所も含めて8つは納めることができます。納骨室がお骨壺でいっぱいになったら、底板を取り外して下の土の部分にお骨を還すことができるようになっています。
奥には空気口を設けています。昔ながらの古いお墓では、納骨室が湿気でジメジメしていることもあります。密閉性が高い納骨室の湿気をできるだけ逃がして、大切なご遺骨を湿気から守るようにしています。
外柵羽目石を設置するところです。こちらは右奥部分を奥から見ているところです。ボンドを十分に使い、目地剤も塗布して施工しています。
外柵が完成しました。納骨室の奥には塔婆立も設置しました。
納骨室の上に、お墓本体を据えていきます。免震パッドとボンドで設置する準備をしています。
台石を順に据えていき、棹石を据えるところです。中央はステンレス製の耐震棒です。親指よりちょっと太いくらいの太さがあります。棹石の底面にある穴に差し込み、ボンドも併用してしっかり固定します。
棹石を設置して、花立や香炉などを置いたらお墓の完成です。
高級感のある、茨城県産真壁小目の和型墓石です。お墓本体と墓誌に使用しています。青味があって上品な色合いで模様もはっきりしており、お墓にも長く使われてきた歴史がある石です。正面はご家名で、上台に家紋を彫刻しています。家紋に額を付けるなどの詳細は、パターンを見ていただいてお選びいただきました。
墓誌です。この額字も家紋とあわせて額を付けています。お父様のご戒名と亡くなられた年月日等を彫刻しています。外柵の羽目石に埋め込む形で設置し、省スペースでお掃除もしやすくなっています。
こちらは芝台の空気口です。側面にも設けて空気が循環するようにしました。
入口は、ご希望で大きな曲線を設けた門柱を両脇に配置しました。ちょっと腰掛けたり、お手荷物を置いたりすることができます。丸みがあるので腰掛ける時もあたりが良いです。
また今回は、お参り部分はご希望ですべり止め加工をせずに仕上げました。濡れても滑りにくくなるすべり止め加工は安全性は高くなりますが、ザラッとした質感なので汚れが付きやすいという面もあります。両方のメリット・デメリットをご説明して、お客様にお選びいただいています。
お墓が完成してお引き渡しまで無事に終わり、お客様には大変喜んでいただくことができました。お引き渡しの前に完成したお墓の写真を娘様にお送りしていたのですが、それをお母様に見せたその日、夢の中でお父様がとても喜ばれていたそうです^^ そのことをとてもうれしそうにお話し下さる様子に、一生懸命お手伝いさせていただいた甲斐があったと本当に嬉しく、お手伝いできて良かったと感じました。このたびは、当社にお墓作りのお手伝いをさせていただきましてありがとうございました。ご納骨までしっかりお手伝いをさせていただきますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。なにかご不明なことなどございましたら、いつでもご連絡くださいませ。