石塔正面文字の彫り直し、お墓の地震対策。白岡市地域墓地にて
埼玉県久喜市にて、お墓・石材のお仕事をさせていただいております、木村石材店 石原です。白岡市地域墓地にて、石塔正面文字の彫り直し、お墓の地震対策をご依頼いただきましたので、工事の様子をご紹介いたします!
白岡市地域墓地 石塔正面彫り直し
今回は、久喜市の隣町、白岡市でお墓のご相談をいただきました。私の友人のご親戚様からのご依頼です。「お墓の文字を変更したい」というご相談でした。
ご相談のお墓は白岡市の地域墓地にあり、弊社からは車で15分くらいのところでした。黒御影石の和型墓石で、正面はご家名が入っています。今後、姓の違う方が継いでいかれるそうで、名前の部分を彫り直したいとご希望でした。
正面は「〇〇家之墓」と彫刻されています。文字彫刻を彫り直す場合の選択肢は、大きく3つあります。ひとつめは前面を文字の厚み分だけカットして、磨き直して彫刻をし直す方法です。必要に応じて棹石頭部分の加工も行い、棹石の厚みが少し薄くなりますが、費用的には抑えられます。ふたつめは、文字部分だけを彫り下げて額を作って彫刻をし直す方法です。こちらは棹石自体の大きさは変わりませんので、違和感なく仕上がります。また、棹石自体を交換する方法もあります。お客様に方法をご案内すると、今回は額加工をご希望になりました。
棹石を取り外して工場へ持ち帰り、加工をします。その下の上台も取り外しています。今回の工事では、耐震工事をあわせて行いました。昔からのお墓で地震対策もされていなかったので、もしご希望でしたら別々に行うよりも一緒にされた方が費用が抑えられることをお伝えすると、お墓の将来を考えてご依頼いただきました。
台座をすべて取り外すと、隙間にかなり汚れが入っていることが分かりました。昔のお墓なので目地セメントが打たれていましたがそれもほとんどなくなっていて、隙間から水が入って汚れが溜まってしまったようです。石と石の接着もほとんどされていない状態でした。今のお墓は防水のシリコン目地を使用します。
一度汚れをきれいに取り除いて、乾燥させます。耐震のために再接着をするにあたり、ホコリや汚れがついていたり、濡れていたりすると効果が弱くなってしまいますので、下準備をきちんとします。
芝台の上に免震のゴムシートを設置、免震のコーキングを塗布しました。この上に下台を設置します。
下台を設置したら、さらに上台を設置する準備をします。日々進化する地震対策について勉強をしながら、方法もアップデートしています!
上台を設置して、いよいよ棹石を設置する準備をしました。ここでも数種類の接着剤を組み合わせて使用します。
工場で加工を終え、設置直前の棹石です。額加工の内側に「先祖代々之墓」と彫刻しています。
耐震・免震施工で据え付けが完了しました。今回はご納骨もありましたので、お手伝いをさせていただきました。
正面だけでなく側面もあわせて磨き直しました。サイズも変わりませんので、違和感なく仕上がっています。あわせて地震対策も行ったので、これからも安心してお参りいただけるようになりました。
お客様からは、「きれいにしてもらってありがとう」とおっしゃっていただけました。このたびは、弊社にお墓の工事をお任せいただきましてありがとうございました。これからも気持ちよくお参りいただけますよう、お手伝いできることがございましたらいつでもお気軽にお声かけください。
今回はお墓の文字の彫り直しをさせていただいた事例をご紹介いたしました。文字の彫り直しのご相談は最近よくいただくようになっています。今回ご紹介した、前面をカットする方法、額加工をする方法、棹石そのものを交換する方法は、それぞれ仕上がりや費用面に違いがありますので、弊社では詳しくご説明して、ご希望にあわせてお選びいただいています。お墓を継いでいくにあたって文字の彫り直しをご検討の方は、どうぞお気軽にご相談ください。